山頂

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山梨県の百名山に選ばれている白鳥山の魅力を徹底解説

山梨県南部町と静岡県富士宮市にまたがってそびえる白鳥山山梨百名山の一つで、山頂からは見事な富士山を眺めることができる絶景スポットでもあります。

今回は白鳥山の魅力についてご紹介していきます。この記事を書くにあたって、白鳥山を含む白鳥山森林公園の美化活動や山の歴史・文化の伝承などをしている「白鳥山を創造する会」の方にお話を伺い、同会が発行する「ふるさとを伝える白鳥山『城』」という冊子を参考にしました。冊子は南部町役場などで入手できます。

ぜひ白鳥山に興味を持って足を運んで見てください!

山梨県南部町にある白鳥山とは? 

白鳥山の山梨県側の入り口

まずは白鳥山とはどんな山なのか、基本的な情報を解説していきます。

山梨百名山の白鳥山

白鳥山は標高568メートルで、山梨百名山の中で最も低い山です。しかし、山頂からの展望は素晴らしいと評判。特に、富士山の全貌を一望できる景色は「関東の富士見100景」にも選ばれているほどで、一見の価値ありです。

山頂へのルートはいくつかありますが、山梨側の入り口からのみ山頂付近まで車で進むことが可能。静岡県側にも登山口がありますが、そこからは山頂まで徒歩のみとなっています。駐車場は山頂のすぐ近くにあり、駐車場から山頂までは整備された遊歩道を歩いて15分程度です。

その駐車場や山頂への道の途中には、戦国時代、武田氏が駿河侵攻を進めていた際の史跡がたくさん見られます。「白鳥山を創造する会」によって作られた看板が所々に出ているため、ぜひ足を止めて立ち寄ってみてください。

白鳥山の基本情報

白鳥山の山頂に近いところの駐車場の住所やアクセスをこちらで紹介します。

白鳥山森林公園 駐車場

住所

山梨県南巨摩郡〒409-2103 山梨県南巨摩郡南部町万沢

お問い合わせ

0556-64-8075(南部町役場 産業振興課)

アクセス

富沢ICより車で約25分

白鳥山内にある史跡をしっかりと見てまわりたい方は特に、「白鳥山を創造する会」が発行する冊子の「ふるさとを伝える白鳥山『城』」をお供にするのがおすすめ。より詳しい歴史的な話や下の画像のような手書きのマップが掲載されています。

「ふるさとを伝える白鳥山『城』」から許可を得て引用

また、白鳥山の清掃活動や歴史などの掘り起こし活動をしている「白鳥山を創造する会」では、随時、会員を募集中。白鳥山の活動にちょっと参加してみたいなという方は、上記の表にも記載しているお問い合わせ先の南部町役場産業振興課にぜひ連絡をしてみてください。

白鳥山の4つの見どころ

駐車場にある看板

白鳥山の4つの見どころについてご紹介していきます。

1. 史跡や歴史的逸話が多く残る山

白鳥山はさまざまな時代において、歴史的な逸話が残っています。ここでは主なものをご紹介していきます。

ヤマトタケルノミコトの白鳥伝説

「古事記」「日本書紀」に登場する古代の英雄・ヤマトタケルノミコトにまつわる伝説が残っています。彼は、日本全国を統一して大和政権を建設するために戦ってきた大和政権の皇子で、東国征討の時には三種の神器で知られる「草薙剣」を託されて活躍し、勝利しました。

しかし戦いで病となり、帰路の山中で亡くなってしまいます。ヤマトタケルノミコトは白鳥に姿を変えて飛んでいったといわれ、その飛んでいった山に「白鳥山」と名がついたという伝説があります。

今川氏と武田氏の領有権争いの地・城取山

戦国時代、武田氏と今川氏の領有争いが頻発します。白鳥山は武田氏が支配するようになり城が築かれ、甲州と駿河の境にある白鳥山は何度も戦場となりました。

現在も白鳥山のあちこちにその時代の名残となる史跡があり、敵の様子を見張る物見や、敵を迎え撃つための砦となる陣場などを見ることができます。

2. 山頂からの景色が美しい

白鳥山は山梨百名山の中で最も低い山ですが、「関東の富士見100景」にも選ばれていて、山頂からの富士山の眺めは絶景です。また白根三山の北岳、間ノ岳、農鳥岳も見え、日本で1番標高の高い富士山、2番目に高い北岳、3番目に高い間ノ岳と、日本のトップ3を白鳥山山頂から眺めることができます。

さらに山梨県内ではなかなか珍しい、駿河湾の景色も見られます。山、川、海、街を一望できる360度のパノラマをお楽しみください。

3. 3月〜4月にはミツマタが見頃

ミツマタの花

3月〜4月にはミツマタと呼ばれる花が見頃を迎えます。白鳥山の駐車場や山頂付近の道沿いに咲いている、黄色いポンポンのような可愛らしい花がミツマタです。

ちなみにミツマタは和紙の原料としても利用されてきた植物で、地域の小学校の卒業式ではこのミツマタで漉いた紙を卒業証書にして、卒業生に渡されるのだとか。

4.山頂には「恋人の聖地」の幸せの鐘

白鳥山は「恋人の聖地」にも選定されています。山頂には「幸せの鐘」があり、カップルで打ちならせば永遠の愛が叶うとも。「恋人の聖地」と書かれた石碑には、ハートの打ち抜きがあり、タイミングが良ければハート型から富士山を眺めることもできます。富士山のベストショットを背景に、ぜひ記念写真を撮ってみてはいかがでしょうか。

山梨県側の入り口から進んだ白鳥山の様子

国道52号線沿いに白鳥山への入り口があります。

国道52号線沿いにある白鳥山への入り口付近

途中ゴルフ場横を通り過ぎると山の景色に変わっていき、ところどころに史跡の看板を見つけることができます。

ゴルフ場
通称「銀名水」と呼ばれるかつての城の水汲場
土塁や物見台があるのを示す看板

駐車場には、東屋やトイレなどがあり、見どころが書かれた看板などもあります。駐車場に車を止めたら、すぐ近くに山頂へ続く遊歩道があるので、そこから15分ほど歩くと頂上です。

山頂への遊歩道入り口
山頂

白鳥山に行ってみよう

白鳥山には武田氏が駿河侵攻を進めていた時代の史跡が多く残っていて、山頂へ行くまでにたくさんの史跡を確認することができます。山頂は山梨側から入ると駐車場から歩いて約15分で、遊歩道もあって登りやすいのも魅力。山頂からは富士山の全容を眺められる自然豊かな景色が眺められます。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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